読書録 「サボタージュ・マニュアル」(北大路書房)その4   「はい、社長」


すこし、しつこいようですが、この本があまり面白いので・・・・こんなことを考えてしまいました。

「はい、社長」シリーズ


社長:「こんなに遅くなって、どうしていたんだ」
社員A:「はい、社長。仕事は順調に終わったのですが、ダブルチェック・トリプルチェックをしてくれる社員を探しておりました」


社長:「何で、こんなに納期が遅いのだ。いつもはもっと早いだろう」
社員B:「はい社長、社長からは○日前に御注文のお電話をいただいておりましたが、書類が届きませんでした。昨日届き、それから準備して製作しましたので・・・」


社長:「先週、言っただろう。先方は今、困っているのだ。新聞で状況もわかるだろう。どうして早く届けなかったのだ」
社員C:「はい社長、急いでいる時ほど、よく確認するようにという当社の規程の通り、稟議書を回しておりました」


社長:「どうして、さっさと出来ないんだ」
社員D:「はい、社長、当社のコンピューターは、検索機能が弱く、アフォーダンス機能もありません。“パソコン内のどこに何があるかを完璧に覚えたベテラン”でなければ、時間がかかるのです。実際のモノがあるところも「やりかた」も皆知っているのですが、コンピュータで“確認”“伝票を作成”してからでなければ業務が開始されません」


社長:「どうして、コンピュータで出した指示をやっていないんだ」
社員E:「はい社長、パソコンの指示は知っておりましたが、プリンターのインクが切れていて、指示書作成が遅くなりました。実行するには、書類で確認し、さらに本人にも再確認するという規程になっております」


社長 :「どうして、わたしの指示がきけないのか?」
社員F :はい社長。いま、上司(課長)が不在です。上司(うえ)の指示がなければできません・・」


・社員さんたちの言うことに間違いがあるわけではありませんね。きちんと・丁寧に「業務」を行っています。デモ、こんな風になったら仕事になりません。

         このマニュアルを読んで、あなたの組織で行われている「はい、社長」シリーズを考えてみてはいかがでしょうか。

ネジが「ギチギチに締まった」よりも「ユルユル」が良いというわけでなく適度な柔軟性も必要だとおもいます。特に目標と手段の関係が逆にならないように。

決して「社長」を「院長」とか「部長」と呼び変えたり、当院の出来事をかさねたりしてはいけませんよ。(院内LANの連載に公開予定でしたが、叱られそうなのでボツにしました  28.4.30.)


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